娘が3歳になり、わが家でも本格的にトイトレに取り組むようになりました。
トイレに座るところまではできるものの、なかなかその先に進めません。
おむつにおしっこをしたあとにトイレへ座らせたり、座れたらたくさん褒めたり、お風呂の前や朝起きたときにトイレへ行く習慣を作ったり。妻もいろいろな方法を試していました。
それでも、トイレに座っている間は出ず、おむつを履いた直後に出てしまうことがあります。
近いうちに幼稚園へ入ることもあり、妻の焦りや負担は少しずつ大きくなっていました。
そんな様子を見ながら、私にも何かできることはないかと考えました。
そこで作ったのが、娘のためだけの「トイレできたよ!チェックシート」とオリジナルシールです。
トイレには座れるのに、なかなかその先へ進めない
わが家では、それまでにもトイトレのためにいくつかの工夫をしていました。
- おむつにおしっこをしたあと、トイレに座らせる
- トイレに座れたらたくさん褒める
- 朝やお風呂の前など、決まった時間にトイレへ行く
- 無理に急かさず、できたことを認める
娘はトイレに座ること自体を強く嫌がっていたわけではありません。
しかし、便座に座っている間におしっこやうんちをすることが、なかなかできませんでした。
大人からすると「あと少し」に見えても、本人にとっては大きな一歩だったのだと思います。
できない日が続くと、教える側も少しずつ余裕を失ってしまいます。
妻が一生懸命取り組んでいる姿を見て、声をかけるだけではなく、私にも具体的に力になれることがないか考えるようになりました。
娘が私の作るデザインを好きだった
チェックシートを作ろうと思った理由の一つは、娘が普段から私の作るデザインや資料を見るのを好きでいてくれたことです。
私がパソコンで何かを作っていると、画面をのぞき込んだり、完成したものを楽しそうに見たりしてくれます。
その姿を思い出して、
「娘が好きそうなものを作れば、トイレも少し楽しいものに変えられるかもしれない」
と考えました。
市販のトイトレ用シートを使う方法もありましたが、今回は娘のためだけのものを作ることにしました。
トイトレを頑張らせるためというよりも、娘が自分から参加したくなるようなきっかけを作りたかったからです。
私が考えるデザインの役割については、「おしゃれだけがデザインではない。伝えたい思いを形にするということ」でも書いています。
「できた」を3つの段階に分けた
作成したチェックシートでは、トイトレを次の3段階に分けました。
- トイレに座れた
- おしっこができた
- うんちができた
成功したか、できなかったかの二択にはしたくありませんでした。
トイレに座れただけでも、その日は一歩前に進んでいます。
そこで、「座れた」「おしっこができた」「うんちができた」という3種類のシールを作り、それぞれの行動を別々に褒められるようにしました。
シールには、次の言葉を入れています。
- 「すわれたよ!」
- 「おしっこできたよ!」
- 「うんちできたよ!」
明るいパステルカラーを使い、娘がシールを選ぶ時間も楽しめるように、少しずつ色を変えました。

チェックシートは14日分とし、その日にできたところへシールを貼れる形にしました。
周囲には、うさぎ、くま、ひよこ、猫などの動物を配置し、「がんばろう!」「すごい!」「できたね!」と応援してくれるようなデザインにしています。
家族のイラストも入れ、娘一人だけが頑張るものではなく、家族みんなで応援している雰囲気を表現しました。

完成した翌日、初めてトイレでおしっこができた
チェックシートとシールを作り、娘に見せました。
自分のために作られたものだと分かったからなのか、娘は興味を持ち、貼りたいシールを自分で選んでくれました。
そして驚いたことに、その次の日、娘は初めてトイレでおしっこをすることができました。
うんちはまだ挑戦中ですが、それまでなかなか越えられなかった一歩を進めたことは、わが家にとって大きな出来事でした。
もちろん、チェックシートだけですべてが解決したとは思っていません。
それまで妻が何度もトイレへ連れていき、座る習慣を作り、できたことを褒め続けてきた積み重ねがあったからこその結果です。
たまたま成功するタイミングと重なった可能性もあります。
それでも、娘が自分でシールを選び、嬉しそうに貼る姿を見たときは、作ってよかったと思いました。
「できなかったこと」だけを見るのではなく、「今日はここまでできた」と家族でシートを見ながら声をかけられるようになったことにも、大きな意味がありました。
娘だけでなく、家族の受け止め方も変わった
今回のチェックシートは、娘のために作ったものでした。
しかし、実際に使い始めると、娘だけではなく、家族の受け止め方にも少し変化がありました。
トイトレが思うように進まない日でも、シートを見ながら「今日はここまでできたね」と話せるようになりました。
おしっこができなかった日にも、トイレに座れたことまで失敗にするのではなく、その日にできたところを家族で確認できました。
娘は自分で貼りたいシールを選び、私たちはその様子を見ながら声をかけました。
少なくとも私には、妻の表情が以前よりやわらいだように見えました。
ただ「今日もできなかった」と感じるのではなく、「今日は座れた」「次はおしっこに挑戦してみよう」と、小さな変化を目で確認できるようになったからかもしれません。
家族の中にあった焦りが、少しずつ「一緒にやってみよう」という雰囲気へ変わったことが、私にとって今回の一番大きな変化でした。
デザインで、できたことを見える形にする
今回改めて感じたのは、デザインはロゴやポスター、Webサイトのためだけにあるものではないということです。
見た目をきれいにするだけではなく、困っていることを整理し、取り組みやすい形に変えることもデザインだと思います。
今回のチェックシートでは、トイトレを3つの段階に分け、できたことをシールで見えるようにしました。
私はトイトレそのものを代わることはできません。
娘の代わりに成功することも、妻が続けてきた日々の声かけを代わることもできません。
それでも、自分の得意なことを使って、家族が少し前向きになれる仕組みを作ることはできました。
妻の表情が少しやわらぎ、娘が嬉しそうにシールを貼る姿を見て、「デザインで家族を笑顔にする」というSunnySideDesignで目指していることを、私自身が実感できました。
トイトレの進み方や、子どもに合う方法は家庭によって異なります。
チェックシートを作れば、すぐにできるようになるとは限りません。
それでも、子どもが好きな色や絵を取り入れたり、成功だけでなく途中までできたことを認めたりしながら、わが家なりの方法を小さく試してみる。
その工夫が、子どもの行動だけではなく、家族の空気を少し変えてくれることもあるのだと思います。